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改善エッセイ

第111話 サピエンス (1)

2016年12月27日

『サピエンス』ユバアル・ノア・ハラリ**

 

 サピエンス(sapiens)は世界で翻訳され、目下話題になっていると

 新聞記事は伝えている。

 日本語訳が9月末に河出出版から出たので読んでみた。

 結論から言えば、独特の視点から人間の歴史***を捉えている

 点は、正に推理小説を読んでいる様で楽しい。

 この様な感じを受けた本は、30数年前梅原猛さんの一連の本を

 読んだ時の感じと全く似ている。

 

 なぜ現生人類(ホモサピエンス)だけが生き延びて繁栄したか?

 なぜ欧州に産業革命が発生したか?

 中国やインドでなく・・・。

 なぜ、なぜ、なぜ・・・と深掘りして、実に新しい視点(仮説)に

 辿りつく。正に推理小説である。

 上・下2巻で約500頁を本当に数日で読了した。

 

 *サピエンス(sapiens)はコンサイス英和辞典では“賢慮”

   とでも訳すべきか、sapient;“賢い”の形容詞としか出ていない。

   一方Homo Sapiens;ホモサピエンスはラテン語で“人類”とある。

   また英語で“wise man”(賢い人)とある。

   よくもあま自分で賢いと思ったものだ。

   人類は賢いかなァ?

   ハラリさんじゃsapiensをHomo sapiensとして使用している様だ。

** ユバアル・ノア・ハラリ(YUVAL NOAH HARARI)

   1976年生まれのイスラエル人の歴史学者

   現在エルサレムのヘブライ大学の歴史学教授

***  原本はA Brief History of Humankind “人類の簡単な歴史”

   である。

 

 ハラリさんは歴史学者としては実に面白い視点を提供している。

 例えば“認知革命”とか“男性のどこが(女性に比べて)それほど

 優れているか”とか“無知の発見”とか“文明は人類を幸福にしたか”とか。

 彼が言う通り、従来の歴史学の通説(あまり読んでいないが)と大分異なる様である。

 歴史年表

 

  135億年前  物質とエネルギーが現れる。原紙と分子が現れる。ビックバン

                     物理現象、化学現象の始まり

    45億年前  地球が形成される

    38億年前  有機体が現れる。生物学的現象の始まり

250万年前  アフリカでホモ(ヒト)属が進化する。最初の石器

  200万年前  人類がアフリカよりユーラシヤへ拡がる。異なる人類種に進化する

    50万年前  ヨーロッパと中東でネアンデルタール人が進化する

    30万年前  火が日常的に使われる様になる

    20万年前  東アフリカでホモ・サピエンスが進化する

      7万年前  認知革命が起きる。言葉の出現。ホモ・サピエンスがアフリカより進出

      3万年前  ネアンデルタール人が絶滅

13000年前  ホモ属でホモサピエンスのみが生き残る。他の種は絶滅

12000年前  農業革命が起こる。食物の栽培化、動物の家畜化、永続的定住

  5000年前  最初の王国、書記体系、貨幣、多神教

  4250年前  最初の帝国、アッカド帝国

  2500年前  硬貨の発明 - 普遍的貨幣

                   ペルシヤ帝国 - 「全人類のため」の普遍的な政治的秩序

                   インド仏教 - 「衆生を苦しみから解放するため」の普遍的な真理

  2000年前  漢帝国、ローマ帝国、キリスト教・・・国境を越えて広がる

  1400年前  イスラム教

    500年前  科学革命が起こる     ・人類が自ら「無知」を認める

                  アメリカ大陸の発見   ・資本主義の台頭

    200年前  産業革命が起こる     ・動植物の大規模な絶滅が起きる

          今日  ・人類が地球という惑星の境界を超える

                ・生物が知的設計によって形作られるのが増える(自然選択 など)

          未来  ・知的設計が生命の基本原理になるか?

                ・ホモ・サピエンスが超人たちに取って代われるか?

 

 

 ①ホモ・サピエンス(現生人類)はなぜ生き残ったのか?

 

  ハラリさんは簡単に記しているので、少し詳しく説明する。

 

  『人類20万年 遥かなる旅路』(アリス・ロバーツ 文芸春秋)によると、

   600万年前、ホモ・サピエンスはチンパンジーと分かれた

   と言われている。

   この分岐によってホモ・サピエンスはアフリカで独自の進化

  を遂げたと言われている。

   これがアフリカ単一起源説と言われている仮説である。

   一方で、現生人類は古くからそれぞれの地域で進化した

  という多元進化説もある。

   特に中国では古くからホモ・エレクトスが現生人類に進化したと

   唱える先生が多い。(中国の教科書にもそう書いてある)

  しかし現代の考古学、人類学、医学ではアフリカ一元説が主流

  になっている。

  (ロバーツさんは上海でホモ・エレクトスの頭蓋骨と遺伝子を実際に

  計測して、これはホモ・サピエンスと断定した。P323~325)

  もっともエレクトス(直立した)もサピエンスも同じホモ属に属している。

 

およそ200万年前、東アフリカに居たアウストラロピテクス(南のサル)

の一部が故郷を離れて北アフリカ、ヨーロッパ、アジアへと進出した。

 

ロバーツさんによると、この時代は氷河期で気候は寒冷であった。

紅海の北と南は凍りついていて、人が歩いて渡ったと言われる。

またペルシヤ湾も凍りついていて歩いて渡れた。

特に南ルートは現在のマンデブ海峡を徒歩で渡り、ペルシヤ湾も

徒歩で渡り、インドへと向かった様である。

「どこに行く」といった決まった目標もなく、ただ生活し易い所

を探して歩いた様である。

その足跡は、遠くはオーストラリアや凍ったベーリング海峡を渡って

チリ南端まで延ばして行った。

ホモ・サピエンスの冒険心は素晴らしい。

よくもまあ凍った砂漠や凍った海峡を渡ったものだ。

 

10万年前までこの地球には六つの異なったヒトの種が暮らしていた。

それが今日、私達しか居なくなった。

なぜか?

 

 

②認知革命

②-1.チンパンジーはなぜヒトほど進化しなかったか。

ホモ属とチンパンジーは600万年位前に分岐したと言われている。

250万年前の体重60Kgの哺乳類の脳の大きさは

平均200cmと言われている。

この頃のチンパンジーの脳の大きさは不明だが、この平均より

大きかったのではないかと思われる。

この頃のヒトの脳の大きさは成人で平均600cmであった。

現生人類は1200~1400cmである。

大きい脳は燃費が悪い。人間は脳と体重全体の比は2~3%だが、

安静時でも全消費エネルギーの8%しか消費していない。

従って、人間はより多くの時間を掛けて食べ物を探した。

その結果、筋肉が他の霊長類に比べて衰えた。

 

人間の神経ネットワークは200万年以上に亘って成長に成長を

重ねてきたが、そのアウトプットは石のナイフと尖った棒以外

には余り成果は残していない。

この間の年月に一体何が人類の脳の巨大化への進化へと進めたのか

現在のところ不明である。

 

もう1つの特性は「直立二足歩行」である。

これによって、遠くを見渡すことが出来て、獲物や的を見付ける

ことが出来た。

また両手が自由に使える事が、手のひらと指には微調整の効いた

筋肉と神経が集中した。

その結果人間は精巧な道具を製造する様になって来た。

その最初の証拠は250万年前にさかのぼる。

考古学者にとって道具の製造と使用が、古代人類の存在を認める

基準になっている。

初めは慣れなかった道具作りが“学習”により上達していったのである。

人類のこの2足歩行を支える為の骨格は何百万年に亘って進化した。

この骨格は特大の頭骨を支えねばならないから、直立の姿勢に

順応するのには大変な課題があった。

しかしそれによってヒトは卓越した“視野”と“勤勉な手”

を獲得したのである。

 

しかしその代償もあった。“腰痛”と“肩凝り”である。

特に女性は直立歩行するには腰回りを細める必要がある。

その結果産道が細まった。赤ん坊が次第に大きくなり、

頭が大きくなると、出産にあたっては命の危険にさらされる

様になった。

その結果赤ん坊の脳と頭が比較的小さく、柔軟な早期出産が

自然選択として優遇される様になった。

実際に人間の子供は他の動物の子供と比べて、生命の維持に

必要なシステムの多くが未発達で未熟な段階で生まれる。

何年にも亘って年長者に頼り、食物や保護、教育を与えて

もらう必要がある。

この事実が、人類の傑出した社会的能力と独特な社会的問題

の両方をもたらす大きな要因となった。

 

子供を育てる母親は1人で食物を採集するのはほぼ無理である。

そこに仲間の助け、絆が必要になってくる。 -「社会的連帯」

一方で未熟な子供を教育し、社会生活に順応させねばならない。

-「教育・訓練」

 

人類のこの大きな脳、道具の使用、優れた学習能力、複雑な社会構造は

大きな強みであるが、これを使いこなして食物連鎖の頂点に立つのは

10万年位前である。

その間の数百万年は食物連鎖の中程から徐々に登りつめた。

 

登りつめる最大の一歩は“火を手なずけた”ことである。

30万年前にホモ・エレクトス、ホモ・ネアンデルタール、

ホモ・サピエンスの祖先は日常的に火を使っていたと言われる。

“火”を使って調理し。食事をするのは

1時間半もあれば十分であるが、生を食べるチンパンジーは

5時間も噛んでいなければならない。

その結果、ヒトは小さい歯と短い腸のみで済み、

腸の消費エネルギーは小さくて済む様になった。

そのエネルギーが脳を巨大化させる道を開けたと言われている。

 

火を手なずけたということは、自然界の力-風力、火力-を

コントロールする第一歩になった。

ヒト属を除いて、あらゆる生物は自然エネルギーを

コントロールすることは出来ない。

 

しかし、15万年前まではたとえ“火を使う”ことが出来たとしても、

全てのホモ属の人口は地球全体で100万人程度であったと言われている。

その中で、ホモ・サピエンスは東アフリカに住んでいたと言われている。

骨格は現在人類とほぼ同じだと言われている。

なぜ、どこで進化したかは不明である。

ホモ・サピエンスが7万年前にユーラシアの大半を席巻したと言う点は

現代の学者は一致している。

しかし席巻の方法は不明である。

現在では「交雑説」と「交代説」の2つの仮説がある。

「交雑説」は現地のホモ属との混血である。

「交代説」は戦争による大量虐殺である。

 

ホモ・サピエンスの到達した時期

ヨーロッパ          7万年前         スペイン         4万6千年前

インド・中央アジア  6万年前         オーストラリア   4万5千年前

北アメリカ          1万6千年前     南アメリカ       1万2千年前

 

もし「交代説」が正しいのであれば現代人類は全員ほぼ同じ遺伝子を持つ。

しかし少しは残っている。(例えば黒人など)が有力な説である。

ところが2010年ネアンデルタールの遺伝子が解明された。

その結果、中東とヨーロッパの現代人のDNAの1~4%は

ネアンデルタールのものだと言う。

それで「交雑説」は一部には存在するという事になっている。

 

ネアンデルタールはネアンデル谷(ドイツ)で発見された昔の分析から

寒冷地にうまく適応した肉体と生活をしていたと言われる。

サピエンスよりも大きい筋肉と脳を持ち、火と道具を使い、

狩りが上手で、仲間の面倒を見たことも分かっている。

朋は白く金髪だったかもしれないと言われている。

 

5万年位前ネアンデルタールとサピエンスが完全に

別の進化の道を辿ることになる。

何が起きたか。現在のところ不明である。

サピエンスが得意とする社会的技能と優れた技術が

ネアンデルタールを追い詰めたという説がある。

その他多くの説もある。

いずれにせよ、ホモ・サピエンスが新しい土地に

到着する度に、先住の人々はたちまち滅び去った。

 

何によってこれが起きたか?

 

(近藤哲夫)

第110話 AIまたはIA? (4)

2016年12月20日

 2016年9月14日の日経新聞の第2面に“AIに込める「日本らしさ」”

 というタイトルでAIの産・官・学共同に取り組む という記事が出た。

 予算は1000億、80年の「第5世代コンピューター」の2倍である。

 狙いは、ビックデータは米国に遅れを取っている。

 しかし、医療や防災には少数のデータしかない。

 少数データで如何に精度良く最適解を導くかに焦点を当てている様である。

 少数データの解析は本来数理統計学が歩んできた王道である。

 ビックデータの様な訳の分からない大量のデータを使って、

 タマタマ相関係数が高い(と言っても0.5もあればOKらしい)。

 2つの要素をその因果関係も掴めずに「関係が深い」と言われると、

 こちらとしては「それは疑相関ではないですか?」と言いたくなる。

 

  *疑相関とは、相関係数が高くとも何の関係のない関係を言う。

   例えばx、yの2つの要因において、yが円周上にバラツいている場合、

   相関係数は高いが、xとの因果関係は不明である場合が多い。

 

 少数データの解析方法は大分進歩している。

 それらを用いて精度の高い解が見付けられることを期待している。

 

 スマートマシンが2045年に、人間をその能力において超えるという

 シンギュラリテーが発生すると。

 その対策としてこれまでいくつかの策が考えられた。

 その策について説明したい。

 

 1.アイザック・アシモフのロボット工学三原則

 これは彼のSF小説『I ROBOT(私はロボット)』(早川書店)の中に出てくる。

 ①ロボットは人間に危害を加えてはならない。

 ②(①に反しなければ)ロボットは人間の命令に従わなければならない。

 ③(①、②に反しなければ)ロボットは自分を守らなければならない。

 例えば主人からAさん(人間)を殺してこいと言われても、

 ロボットは拒絶する。

 「私はロボット」にはこの様な簡易な殺人事件ではなく、もっと複雑な

 ストーリーの殺人事件があり、読んで面白かったと記憶している。

 

  この原則はロボットの登場と共に、多くの新聞、雑誌に再登場している。

  しかし、現在、無人戦車、無人飛行機などはこの三原則に関係なく開発

  が進められている様だ。

 

  この三原則は欧米のペシミストにとっては一時の気休めに

  なった様である。

 

 

 2.トヨタは自動化工場に職人を呼び戻す・・・①マルコフ、P170

 

  “・・・トヨタは無人製造を目指して自動化を進めた後、それは効果が

    ないことに気が付いた。・・・柔軟性と創造性を再び工場に呼び戻す

    ためにトヨタは「高度な手仕事」の仕事場を何百と復活させることに

    したのだ。・・・”

 

  これはちょっと褒めすぎではないかと私は思う。

  確かに、調整、保全、精度合わせなど「高度な手仕事」は工場にはある。

  しかしそれは無人化と関係あるのか?

  一般に「無人工場」とは「生産ラインに人間が作業していない」という

  だけで、工場の中に多くの人が働いている。

  例えば、機械、電気の保全、ゴミチリ対策のための環境対策、製品切替準備、

  部品の受入、出荷等は人間が行っている。

  ロボット等のスマートマシンには不向きな仕事である。

  (もしロボット化しようとすれば巨額の投資が必要になる。)

  昔と異なるのは精度合わせには、精密機器(例えばレーザー使用)との

  共同で行っている。

  また受入、仕分、出荷も同様で省力機器と協同作業を行っている。

  

  トヨタは自動化(Automation)は行わない。

  実施するのは付加価値を付ける自働化である。

  「自働化」によって人が抜けた場合、その人の希望に従って

  専門工か多能工を選ばせて、日常から訓練する。

  またその人がベテランで自主保全が出来る場合は、保全マンに転出させる。

  また教育が好きであれば新人教育を担当させる。

  改善が好きならば改善マンとして働く。

  トヨタでは「人財」は有効に活用するという考えが浸透している。

  作業者は結果として抜けるのであって、改善のポイントは人間の

  能力の拡張、機械の協同作業である。

 

  もし人と機械を入れ換えるとした場合、多くの品質不良が発生する。

  その原因を人間なら教えてくれるが、機械はなかなか教えてくれない。

 

  ◎トヨタの自動化は人間の能力の拡張のために行うのであって、

    省人のためには行わない。

 

 

 3.「拡張」についての具体的方向・・・デビッド・オ-ター(MIT)

  ①機械が考えるべきことを設計・創造する。

 

  ②大局的な視点を提供する。

   コンピューターは部分的視点は強いが、システムの周辺条件を含めた

   大局観は弱い。

 

  ③複数のシステムやそれがもたらす結果を統合・総合する。

   結果は1つとは必ずしも限らない。複数の場合、それを融合するのは人である。

 

  ④機械が適切に機能しているか監視する。

 

  ⑤機械の弱み、強みを知る。

 

  ⑥システムが必要とする情報を引き出す。

   例えば顧客の要望に従って、コンピューターに入っていない情報を入力してやる。

 

  ⑦自働システムの提案に沿って行動する様に人間を説得する。

   コンピューターによる説得は人間としての温ったかみがなく、理屈のみ

   なので、人は納得しない。

   やはり人間の説得には人間でないと出来ない。

 

4.「拡張」のための5つの選択・・・② T.ダベンポート

  ①ステップ・アップ(上に進む)

   自動化システムの上を行く、より幅広く、まだ構造化されていない

   問題をより大局的な洞察や意思決定をする。

  ②ステップ・アサイド(脇に寄る)

   コンピューターの不得意作業、例えば人間への売り込み、

   人間への説得、サービスなどを行う。

 

  ③ステップ・イン(中に入る)

   コンピューターの自動意志決定システムに携わり、それを理解し、

   監視し、改善する。拡張の中心になる選択肢。

 

  ④ステップ・ナロウリー(隙間に分け入る)

   誰もが自動化しようとしない専門領域を見付ける。

   自動化してもメリットがない領域を見付ける。

 

  ⑤ステップ・フォワード(前へ進む)

   特定の分野で、新しいシステムやテクノロジーを開発する。

 

  よくまとまっている。

  しかし、これはホワイトカラーの改善、自動化のための分類である。

  ブルーカラーにも若干当てはまる所がある。

  ①~⑤の具体例は各章でまとまっている。

 

 

5.まとめ

 2045年シンギュラテーが到来し、AGI(汎用人工知能)に支配される

 という話は人間機械論者の説である。

 人間の脳の構造はまだまだ未知の部分が多い。

 特に記憶については本人も意識しない部分が多いと言われる。

 例えば暗黙知(Tacit Knowledge)についてはまだまだ未知の部分が多い。

 例えば自転車に乗る技能は数回の訓練で得る事が出来るが、なぜそうなる

 かは未だに分からない。

 コンピューターはたとえAIだろうと、全て明在知(in Tacit Knowledge)

 である。

 表面の機能は、人間の脳とAIは類似しているかも知れないが、それは

 明在知の部分のみである。

 私は西垣教授と同様、IA、即ち人間の能力の拡張、機械との協同作業へと

 進むと思う。

 少なくとも私が生きている内にはAGIは造られないだろうと確信する。

 人類は試作錯誤で1歩1歩進む。

 

(近藤哲

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